大根を茹でると透明になる理由は?生だとなぜ白いのか

大根がなぜ生だと白くて茹でると透明なのか理由を解説

大根料理って本当においしいですよね。

お味噌汁に入れたり、ぶり大根にしたり、漬けてみたり。

そんな大根の色は何色?って聞かれたら白と答える方が大半なのではないでしょうか?

実は大根の本当の色は透明なんです。

実際、おでんやお味噌汁の中に入っている大根は透明っぽくみえますよね。

ではなぜ生だと白く見えるのでしょうか?

今回は大根なぜ生だと白いのに、茹でたり煮たりすると透明になるのか理由をお話しします。

 

大根が生だと白いのはなぜ

大根がなぜ白いのか理由を解説

大根の色は白ではありません。

でもスーパーや八百屋さんにある大根は白いですよね。

実は大根は白い色素を持っているわけではなく、人の目には白く見えているだけなのです。

大根の表面にはとても小さな無数の孔(あな)が開いています。

さらにその孔(あな)はデコボコの表面に覆われているんです。

そしてその中には空気が入っています。

空気が入ったデコボコの表面が光に当たると、光が乱反射して、人の目には白く見えるんです。

 

例えば、雪の粒は一粒一粒は透明ですが、粒と粒の間には空気があり、氷と空気の境目では光は屈折や反射を起こします。

細かい雪の粒に当たった光は粒の中で反射しながら様々な方向に向かい乱反射します。

そしていろんな色の光が全て同じように反射されると、ものは白く見えるようになります。

透明な雪の粒が積もると白く見えるのも透明な砂糖の粒が白く見えるのも同じ原理です。

これと同じように大根も空気が入ったデコボコの表面が光に当たり、その光が乱反射を起こして白く見えているんです。

 

大根を茹でると透明になる理由は?

大根が茹でると透明になる理由

大根は光の乱反射によって人には白く映って見えることがわかりました。

でもなぜ茹でたり煮たりすると透明になるのでしょうか?

大根の表面には小さな孔(あな)があり、空気が入ったデコボコに覆われているとお伝えしました。

大根を茹でたり煮こむことにより、水分が孔(あな)やデコボコの中の空気を押し出します。

大根の中の空気が外に押し出されるというわけですね。

空気がなくなると乱反射は起きずに光は通り抜けます。

そうなると本来の透き通った半透明の状態で見えるわけです。

 

漬けると黄色くなるのはなぜ

ちなみに大根から作られたたくあんは黄色いですよね。

着色されたものもありますが、無着色でも黄色いものがあるのはなぜなのでしょうか?

大根を塩とぬかに漬けこむと黄色くなります。

これは大根の中に含まれている辛み成分が発酵することにより黄色く変わります。

そして漬ける時間が長ければ長いほど発酵が進んでどんどん黄色くなっていくんです。

白いたくあんもありますが、あれは漬ける期間が短くて発酵が進んでいないまま出荷されたためです。

 

「大根を茹でると透明になる理由は?生だとなぜ白いのか」のまとめ

今回は大根はなぜ生だと白く見えて、茹でたり煮たりすると透明になるのかについて理由をお話ししました。

大根は本来は無色透明ですが、光の乱反射により人の目には白く見えています。

ただ、茹でたり煮たりすることで大根の中にある空気が押し出されて光の乱反射がなくなり元の透明の色になります。

普段何気なく見ているものも光の反射の影響を受けて見えているんですね。